踏切の近く、赤い縁取りの扉が可愛らしいパン屋さんがあります。「KOTTU(コッツ)」さんです。
お店にはフルーツサンド、厚焼き和玉子サンドや、アボカドサンドなどの惣菜サンドイッチ類、菓子パンや、総菜パン、クリームがトロトロでトングで持ち上げないと崩れてしまいそうな名物クリームパンなどが所せましと並んでいます。
KOTTU(コッツ)さんのサンドイッチはすべて手作りの具材を使用。保存料なども使用していませんのでお子様にも安心して召し上がっていただけます。
今回は、美味しい!幸せ!がたくさんつまったKOTTU(コッツ)さんのオーナー奥様、今井京子さんに取材してきました。
短大を卒業後、会社員となって営業事務のお仕事についた京子さん。〝食〟を扱う仕事につかれたきっかけはなんだったのか。
とってもスマートな体型の京子さんですが食べる事は大好きだったとの事。そこで会社員時代、料理教室に通い始めたのが食べる事から作る事へ興味をもった始まりでした。
はじめは自分が美味しいものを作って食べたいという欲でしたが、いつしか自分が作ったものを人に食べてもらった時に美味しいと喜んでもらえる事が自分の喜びにも感じるようになりました。そこでそのまま通っていたクッキングスクールにアルバイトとして勤める事に。そして食を作る事への要望はどんどんエスカレートし、なんと30歳の時に調理学校に通いはじめます。
この時はまだ独身。
「私、結婚はあきらめて、何か手に職をつけようと思ったんです(笑)」と。
学校卒業後、レストランへ勤務。そこで京子さんの後輩として入社されたのが、KOTTU(コッツ)のオーナーでもあるご主人様でした。その後お二人はご結婚。KOTTU(コッツ)さんはじまりの序章です。
レストラン経験やパン職人の修行を積みながら2010年に多治見市太平公園近くに、パン屋KOTTU(コッツ)をオープンしました。
KOTTU(コッツ)という名前がとても親しみやすくてかわいいのですが、どなたがつけたのでしょうか?
「お店の名前を決める時に、まだ小さかった息子に名前何がいい?って聞いたんです。そしたら不意に〝こっつ〟て。
意味を聞いても首を傾げていましたが、主人がこういった子供の思い付きや感性を大切にしなきゃって事でローマ字にしてKOTTU(コッツ)になったんです。」
息子さんの〝つぶやき〟で銘々された店舗名ですが、自分がつけた名前って事でその後息子さんはとても誇らしげにしていたそうです。現在はご夫婦の他に従業員さんが1名、パートアルバイトさんが7名で運営されています。
食パンは多い時は3回窯で焼きますが1回作るのに5~6時間かかるので、3回だと15時間ほどかかる時も。
2014年には「ベーカリー・ジャパンカップ中部地区予選」で準優勝した経験もあります。
ご主人さんはとにかく職人肌で、体に良く美味しいものを提供したいとの想いで、睡眠時間は2~3時間。昼に仮眠して、夜もお店に泊まりで仕込みをしているそう。京子さんもお二人の子育てをしながら起床は朝4時!
家事をこなした後、お店での仕事へ。
「正直、時給換算するとお給料はどこかのファーストフードのバイトの方が全然いいです。でもここでパンを買って下さったお客様が、美味しかったよ、また買いにくるねと言って下さる、その言葉だけでまた頑張ろうって思えます。」
と笑顔で話す京子さん。
取材中も常連のお客様など、何人かお買い求めにいらっしゃっていました。
「食べる事って生きる事ですよね。その食によって、ほんの少しでも、ほんの少しの時間でも人に幸せがあたえられたらな~。
その人の幸せの隙間に自分達が作ったものが入っていられたら嬉しいです」と。
太平公園の近くに店舗を構えたのも「ピクニックしにきた親子さんなどが、うちのパンを買って食べてくれたらいいな。」という想いからなのだそう。
「KOTTU(コッツ)のパンで育ったお子さんが大きくなって、家族ができた時に、またKOTTU(コッツ)のパンをお子さんと買いに来てくれたらすごく幸せです。」
と京子さんは声を弾ませます。
「自分の体力もどれだけ持つかわかりませんし(笑)、大変なこともありますが、当店のパンをまた次の世代の子供たちにも味わっていただき、美味しいと喜んでもらえるよう作り続けていきたいです。」
取材後KOTTU(コッツ)さんの名物クリームパンをいただきました。トロトロのクリームの甘みが幸せを感じました。
仕事柄、動きやすいパンツスタイルがほとんどです。シンプルな格好がすきかも。
お隣同士でお店をさせていただいているのですが(LaFさんはKOTTUさんの真隣り)ご夫婦がびっくりするくらい良い方で、店内にはさわやかな風が流れているようで私にとって癒しの場所です。
仕事を頑張った時などご褒美ジュースとしていただくのですが、小松菜とにんじんのコールドプレスジュースがお気に入りです。
LaFさんではKOTTUさんでお買い求めいただいたパンを店内でお召し上がりいただく事もできます。
お隣さん同士とてもいい関係で、お互いの良いところも認め協力してご商売されていると感じました。
ちょうどよく自然があり、山がどこにいても見れるところ。遠くに行かなくても遊べる自然があるところは子育てにもよかったです。引っ越してきてはじめはご近所さんと馴染むまで壁もありましたが、馴染んでしまうととても良くしてくれますし色々助けてくださいます。
私の両親も多治見に来た時にこの街を気に入ってしまい、中古物件を買って名古屋市から引っ越してきたんですよ。
今ではこちらで楽しく暮らしてます。
多治見市の良さをもっと若い方に知ってもらいたいです。
食べるところも多治見市には美味しいところはたくさんありますし、名古屋とか春日井とか多治見市より都市にお住いの方にもぜひ遊びに来ていただきたいです。
多治見に大学とかテーマパークとか、いっそできたらいいのにと思います(笑)。
コーディネート・取材・ライター |
: |
山下真美子 (POLA 紗ら) |
ヘアメイク | : | 鈴木利奈子(POLA THE BEAUTY多治見住吉店) |
動画撮影編集 |
: | 富田由芳(ロージーチークス ) |
ネイルデザイン |
: | 小林八智子(ネイルサロン トレゾール ) |
カメラマン | : | 纐纈愛弓(Petit Ange プティアンジュ) |
ウェブサイト制作 | : | 馬場研二 |