くったくのない笑顔で周囲も明るく照らしてくれるような弥生さん。
そんな弥生さんも幼少時代は自分の事はあまり好きではなかったと言います。
地元で『アートを身近に』をコンセプトに活動している弥生さんのルーツをお聞きしてきました。
自宅の横に赤い屋根のかわいい建物が〝ちょこん〟と建っています。
2009年に開校した『アトリエピッピ』です。ここでは3歳~80歳代の幅広い年代の方が男女問わずアートを楽しんでいます。
弥生さんは小さいころから絵を描く事が大好きで、その思いは変わらず、大学も美術大学を選択し学んできました。自身の作品を作っていく過程の中で、「作れば作るほど自分の中の固定概念や既成概念がどんどん剥がれていき素の部分が現れ、自分の純度が上がっていく感覚になった」と言います。
その事により本当の自分がわかり、幼少の頃好きになれなかった自分が好きになっていったとの事。
それと同時に弥生さんの中である想いが。
「自分をこんな思いにさせてくれたアート活動を、ただ美術が好きな人、得意な人がやるものでいいの?
世の中に悲しいニュースがあふれていたり、自分を好きになれない人、人と接するのが怖い人や引きこもりの人がいたりする世の中で言葉だけでなくアートが会話のツールになれば、本当の自分がわかってもらえたり、認めてもらえたりするのではないか?その事で自分の事を少しでも好きになれるのではないか?」と考えるようになりました。
画を描くのが上手い下手とかでは無く、自己表現の場として・アートをもっと生活の一部として楽しんでもらいたいと、開校したのがアトリエピッピです。
現在は2歳の男の子のママでもある弥生さん。
「赤ちゃんって心が開きっぱなしじゃないですか。アートも自分の心を開いていく作業でもあるんです。だから自分の子供がどこまで開いたままで育っていくかを実験中なんです(笑)」と。
「今の時代は情報もたくさん入手できるし、昔に比べると個人が尊重されて自由にできる。でもそんな時代だからこそ、本当に自分にとって最良なものを〝選択する力〟を育てるって大切だと思うんですよね」と弥生さんは語ります。トライ&エラーを繰り返しながらも、自分で決めた道を自らの行動や工夫や責任で歩んでいく事で、もっと人生は楽しくなる。アート活動がその力を育てる事へのひとつのツールとなれば、こらからもその裾野を広げていきたいと弥生さんは笑顔でお話してくださいました。
好きなブランドはないですが、洋服などで色遊びをするのが好きです。
あと人が見て「ギョッ」とする手前のぎりぎりなファッションとか(笑)
もともとお寺とか神社が好きです。カラフルな世界に囲まれて生きているイメージのあった弥生さんからは意外な答えでしたが、あの凛とした風格であったり、たまに色の少ない世界で心をリセットしたい気持ちになります。
また裏に土岐川が流れて山の見えるあの景色も大好きです。心が静かになりますとの事。
陶器の街ということもあって物作りの文化が根付いているところです。
イベントにしても参加型のものも多く、作る側になれる機会も多い。そういう文化に力を入れている街だと思います。あと街に大きな土岐川が流れていて山も近くに見え、景色も春夏秋冬をはっきり感じられるところも好きです。
私はもともと甚目寺というところに住んでいましたが、地域の方が作るイベントにしても、住んでる方の魅力や物作りの文化や街や自然の景色など、多治見は歴史のあるとても魅力的なところだと思います。
なので、もともと住んでいらっしゃる方にももっと自分の街を好きになって誇りをもってもらいたいなと思います。他世代が同じワークに取り組めるような、ゆる~く集える場所や機会がもっとあると嬉しいです。
子供はこれ、高齢者はこれと分けるのではなく、フラットに繋がれるところがあるとそれぞれに刺激し合えるのではないでしょうか?
ヘアメイク |
: |
鈴木利奈子(POLA THE BEAUTY多治見住吉店) |
ネイル | : | 小林八智子(ネイルサロン トレゾール ) |
コーディネート・映像編集 |
: | 富田由芳(ロージーチークス ) |
カメラマン | : | 勝股聡子 |
取材 ライター | : | 山下真美子 (POLA 紗ら) |
ウェブサイト制作 | : | 馬場研二 |