セラリーナという楽器をご存知ですか?
オリジナルのこの楽器を試行錯誤しながら作り上げ、さらにセラリーナ教室やワークショップなども主宰している工房が多治見市滝呂町にあります。
吉川さんのパワーを象徴するかのような鮮やかなオレンジのTシャツを着たご本人様がお出迎え下さいました。
セラリーナはそもそもどのような経緯で生まれたのかを始めにうかがいました。
さかのぼること12年前、地元小学校の選択授業として「オカリナ制作」が提案されました。もともとオカリナ制作用の型枠を製造していた事もあり依頼を受けたが、オカリナは指使いなど子供たちには難しいのでは?との声もあったとの事。
そこで「小学校3年生からリーコーダーを学んでいたことから縦型だったら指使いなども容易になるのではないか?」
とご主人様が制作を開始されました。ところが同じ方法では全く音はならず。原因について調べてみると吹き込まれた空気のまわり方が横型を縦型では大きく違う事が判明。音を出す流れにするのはとても困難な作業だったと言います。子どもたちが楽しく鳴らす姿を思い描きながらあきらめず試行錯誤の末誕生したのがタテ型オカリナ『セラリーナ』です。
セラリーナを学校授業としてだけにとどまらず、現在はより多くの皆様に知っていただこうと東海地区をはじめあちこちのクラフト展に積極的に参加してPR活動を続けていらっしゃいます。
セラリーナは演奏するだけでなく、素焼きのセラリーナに油性ペンで好きな絵を描いてオリジナルのものが作れるのも魅力です。工房にもたくさんのかわいいセラリーナが展示されていました。
調律した演奏用セラリーナでは、教室を開講して多人数で演奏を楽しんでいるとのこと。
というのも楽器のタイプがアルト、ソプラノ、テナー、バスの4種類て様々な音域を出すことが可能なため。
現在は多治見市に4教室の他、名古屋、春日井、岐阜市、浜松などに教室があり、セラリーナ愛好者70名ほどでアンサンブル演奏を練習中との事。今年の2月には各教室の生徒さんが大集合し「セラリーナフェスティバル」を開催し大いに楽しんだとの事です。
また地元滝呂町での桜まつりでも30名ほどで演奏を披露しました。
セラリーナの魅力は、
・誰でも気軽に楽しめる(教室には高校生~90歳までの老若男女が通う)
・どこにでも持って行きやすい
・オカリナを習っていて指が動かしにくくなっても縦型セラリーナなら演奏しやすい
・1人でも大勢でも楽しめる、ところだとか。
セラリーナをはじめてから毎日楽しそうにしている奥様をみてご主人様がいい楽器に出会って良かったなと言われた生徒さんもいらっしゃるそうです。
セラリーナを通して、ちょっとした人生の楽しみを見つけた方もいらっしゃれば、みんなで一つの事(演奏会など)に取り組むことで絆が生まれたり、世代は関係なく交流の場が広がっていく。そんなきっかけを作ってくれた吉川さんご夫婦。
PRする場所が遠方であっても、一人で高速を運転して一人で泊まって、近くのお店を楽しむ事もあるのだそう。「私、興味があることがあったら何でも首を突っ込んじゃう(笑)」と話す吉川さん。実年齢を聞くと想像していたお歳より10歳ほど上でした。いくつになっても好奇心を持って挑戦する事が吉川さんの若さの秘訣なんだと感じました。
「もっとたくさんのセラリーナ奏者で大きな会場で演奏会を実現する事!
セラリーナという楽器を通じて人がつながり、演奏して音楽を楽しむことでほんの少しでも人生が楽しくなり、心豊かになる人が増えたら幸せです。」と、吉川さんの活動と挑戦はまだまだ続きます。
動きやすいジーンズ、Tシャツのカジュアルな服装かな。フォーマルな時は着付けが自分でできるので着物も来ます。
(撮影時もご自身で着付けされていました)
うながっぱとか、多治見あられとかって、すぐに多治見だってわかりやすいシンボル(象徴)だと思います。市外からお友達が来る時も、お土産にうながっぱとか多治見あられが買えるところをおすすめしています。
私は滝呂町の4丁目から8丁目に歩いてお嫁に来ました(笑)。祖母も母も滝呂生まれの滝呂育ち。だから近所の皆さんは家族のようなもの。いい意味ではみんなが心配して気にかけてくれる。悪い意味ではおせっかいですけどね(笑)。よそから嫁に来た方はそういったところで苦労されたといわれますが、私はもともとここの育ちだったのでそれは感じなかったです。小さい街だけどコミュニティーがあるっていいですよ。
街でコミュニティーがあるのはいい事ですが、その反面、もっと外の風も取り入れる環境になるといいなと。
若い人がここに住んで何かやりたい事があった場合は、喜んで応援してあげるとか。
街の方同士の交流が、心配する事の方じゃなくて、応援する方になって行きたいですね。
私はもちろん応援する方ですよ!